西区浅間台の浅間台自治会館で2月10日、「こども食堂」が初めて開かれた。「子どもたちが放課後に集える場を」と地域住民が発案して実現。当日は20人以上の子どもたちが集まってカレーを食べ、みんなで遊ぶなど楽しんだ。主催団体では「今後も月1回程度で定期的に開催できれば」としている。

今回の「こども食堂」は地域住民や福祉施設、区社会福祉協議会などが協力。もともと地域のつながりが深く、宮谷小学校など学校支援の取組みも積極的な同地区。今回の取組みのきっかけについて同地区主任児童委員の伊藤美紀さんは、「未就学児や小学校低学年向けのケアプログラムは多いが、小学校中高学年から中高生向けのものが少なかった。彼らの放課後の居場所を作ってあげたかった」と話す。

昨今全国で広がるいわゆる「子ども食堂」は子どもの貧困を救うために食を支えるものだが、今回はもう少し幅広いものだ。放課後に安全に楽しく過ごせる居場所という役割のほかに、この地域には、夫婦共働きの家庭も多く、子どもたちが夕飯を孤食、もしくは兄弟だけで外食する姿などが見られるという。「食育の面からもその様な子どもたちが手作りの食事を楽しめる場を作り、ここに集うことが良い思い出になれば」と伊藤さん。

当日は住民ボランティアがカレーやサラダ、デザートを作り、学校帰りの子どもたちに無料で振る舞った。入れ替わりで20人以上の子どもが集まり、カレーをおかわりする姿やみんなで次回のメニューを考え、一緒に勉強したり、ゲームを楽しむ様子が見られた。

課題は活動資金

主催団体では「ほかの地域の子どもたちのためにも今後は場所を変えたりしながら、月1回程度の開催をめざしたい」とするが、課題は活動資金。今回は地元からの寄付金や食材の寄付でまかなったが定期的な開催には心許なく、「ぜひ協力をお願いしたい」と呼びかけている。問合せは浅間台地域ケアプラザ【電話】045・311・7200。

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